スタジオの構成
スタジオは建築基礎課程の次の課程として、学部3年から開かれ,各スタジオは異なるテーマ、方法論を持ちそのもとに設計課題が出題され、研究・制作が行われています。つまり、スタジオは
スタジオのテーマとして
■歴史的都市の変容を方法的に都市および建築設計に生かすこと
都市を取巻く経済的、社会的、文化的環境あるいは都市環境自体の変化を受けて歴史的都市は更新を繰返してきました。その場合、建築や道路など既にある都市のフィジカルな成立ちを生かし、都市構造の分節、構成など形式面を読替え、その機能、意味性などの内容面を更新して変容を果すことがあります。それを都市や都市建築を計画設計する上での方法として学ぼうとするテーマです。
過剰な情報化、高度消費社会の中で、あるいは相対化する価値観の中で私たちは自己のリアリティ、アイデンティティーを失ったように感じています。パラダイムシフト的になにがしかの新たな価値規範の中にそれらを見いだそうとするのではなく、外部の直截的な現れを受容するときに生起するリアリティを大切にした環境、建築のありようを考えたいのです。つまり、ここで言う外部とは、私たちが自分の外部を見るとき脳裏に構築された個人的かつ文化社会化したイメージとしての外部(つまり認識上の外部)に対して、そうした我々の認識とは無関係に存在しているであろう外部です。私たちの社会、文化が何らかのパラダイムを基盤に置くことを否定するものではありません。また、建築がいわゆる外部空間に開かれていることや、住宅が社会に開かれていることなどを第一には意味しません。
■伝統的木造建築の構法的変遷を調べること
日本の伝統的木造構法(構造組織・・・建築を人体に例えると解剖学)の変遷の研究を通して、工匠文化の中で、建築が即物的にどのようにイメージされてきたのか、その建築概念の生成変容について知ることをテーマとしています。工匠文化では言葉を通してよりも、親方の技術を盗むように学ぶ、体得することが大切にされ、建築が概念的に構築されていたか検証することも困難です。しかし例えば、地方によって異なった架構類型の民家があることは建築の概念があることを意味するでしょう。また歴史的に異なる類型はルーツが同じであったり、影響しあうこともあったかもしれません。そのときに起こった変化は既成の概念をもとに新たな架構の概念が立ち上げられているはずです。そのような変遷過程に関心を持っています。
それぞれのテーマの間には直接的な関係はありませんが、人は後天的に持つ概念の枠組みに大きく依存している、という考えのもとに、その枠組みがどのように生成し、どのような影響下に変容するかを調べ考えること(伝統的木造技術)、枠組みの歴史的変容を方法として評価し計画に生かすこと(歴史的都市の変容)、枠組みは社会を成立させる基盤であるとしても、それ自体が自覚され疑わしい時代のリアリティについて考えること(外部性の現れ)というように、それぞれは参照される諸概念を取り巻く問題として繋がっています。
スタジオ概要
源  ス  タ
おしらせ
紹 介
活 動
メ ン バ ー
リ ン ク
武 蔵 野 美 術
制作
課題
調査・研究
課外ゼミ
展示・発表
出版
プロフィール