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訪問教授ソフィー・クレールによるワークショップ「matter that matters」参加学生の募集

訪問教授ソフィー・クレールによるワークショップへの参加を希望する学生を募集します。
今回のワークショップの概要として以下に記した3つのテーマを読み、興味をもった学生は研究室にて登録をして下さい。参加希望者には課題文(英文)を配布します。
※後期授業期間中の開催となるため、対象学年、参加資格などに留意して下さい。


訪問教授ソフィー・クレールによるワークショップ:Field Essays Workshop : matter that matters

□開催期間:9月14日(月)〜19日(土)
 ※17日(木)は課外講座のためオフ日

□場所:建築学科工房、路上空間(現在調整中)

□対象学年:院生、4年生、3年生

□募集期間:7月7日(火)〜11日(土)16:00まで

□応募方法:2名または3名のグループで建築学科研究室にて登録を行なうこと。氏名、連絡先、参加スケジュール表の提出をしてもらいます(担当:臼田助手)。

□言語:通訳が入りますが訪問教授と可能な限り英語でのコミュニケーションを図ること。

□参加資格:
1. 履修授業を優先しつつWSに全日(5日間)参加すること。
2. 履修授業とWS日程との重複の多い学生は参加できません。
3. スタジオ担当教員の許可を取ること(3年生は後期開始時)。

□募集人数:6チーム 20名弱
注:応募者多数の場合は上位学年の優先、履修授業との重複を考慮して人数を調整します。

□スケジュール(仮):
14日(月)WS(午前/課題説明、レクチャー、路上観察 午後/グループセッション)
15日(火)WS(午前/路上観察の分類作業、ドキュメント制作 午後/小さな空間の説明、フィールドワーク)
16日(水)共通絵画クリティック/WS(午後/小さな空間の制作、チュートリアル)
17日(木)課外講座/レセプションパーティー(WSは行いません)
18日(金)WS(小さな空間の制作、チュートリアル)
19日(土)WS(午前/ファイナルレビュー 午後/ドキュメント制作)

□ソフィー・クレールのプロフィール等:
http://www.arc.musabi.ac.jp/news/2015/06/91419.html


ワークショップ概要

□テーマ1 イミディエートな空間
sophiekrier
Field Essays (Sketches for design attitudes), Sophie Krier, 2008

このワークショップでは、私たちが日常的に見かける使用者(ユーザー)とダイレクトな関係をもつ空間を探求します。食べることやリラックスすること、勉強することや人と話をすることに関係するそのような空間とは、庭園や森、廃墟、レストランや駅、ショッピングセンターといった建物の内側やその中間にあります。建物を建設することとオブジェをデザインすることの論理(ロジック)の中間に存在する、わたしたちにとって身近でありながら同時にある差し迫った感覚を与える空間です。

□テーマ2 人類学/民俗学(アンソロポロジー)と生態学(エコロジー)はデザインに何をもたらすか?
sophiekrier
Field Essays workshop «The other side of the hill» at Mad Fac Genk, Belgium, 2015. Photo Pieterjan Luyten.

一般教養や科学という学問は、大学という環境の中で互いに対話を繰り返しながら徐々に形作られてきました。人類学者は文化がいかに形作られるかを、社会学者が人びとの振舞いを、生態学者が環境が相互に干渉し合っていることを研究するように、建築家は、居住の空間を研究しています。このような学問的な関係の環(サークル)を応用して、人類学と生態学がデザインにもたらすものについて探求します。

□テーマ3 路上観察(ROJO)
sophiekrier
Takeyoshi Hori & Terunobu Fujimori illustrated in Adventures of the Architecture Detectives: Tokyo Region (Tokyo, 1986)

赤瀬川原平、藤森照信らによる路上観察学会(英語名:ROJO)の精神、非常に精密な空間の地図化を行なったその制作術に習って、カメラ、ノート、音声録音などを使い空間のドキュメンテーションを行ないます。どのような性格の場所か? どのような人たちがそこにいるのか、またそこにいないのか? そこにパブリック性は発見できるか? そのパブリックはどのような考えに基づくと考えられるのか? など、路上空間の性質を多角的に問いつつ、WSではこのドキュメンテーションを発展させ、最終成果物として小さな空間の提案を求めます。
※詳細は課題文を参照

【ソフィーによる7つのキーワード】
これらについてはWS初日にソフィーの解説が入ります。

matter/物事=生命をもつ、もたないに関わらずこの地上に生息するすべての物事。
clue/手がかり=何かを解き明かしたり、問題を解くための事実やアイデア。人類学は過去に関する手がかりを与えてくれる。
tool/道具=かつてはある機能を実行するための手に持てる大きさの装置であった。古い英語では《tol》ゲルマン語では'準備'を意味した。
to demonstrate/実演する=証拠を与えながらその存在をはっきり示すこと。行為によって感情やクオリティーを示すこと。
story/物語=実際に起きたことへの(真実の)説明。
interview/インタビュー=16世紀初頭のフランスでは、相談事のために向かい合って人と集まることを意味した。
method acting/メソッドアクティング=演者が感情的な表現をするための演技術、スタニスラフスキーが発展させたシステムに基づき、1930年代にアメリカで最も発展した。

【参考書籍】
「Vibrant matter, political ecology of things」, Jane Bennet
「Designerly ways of knowing」, Nigel Cross
「建築家なしの建築」, B.ルドルフスキー
「空間の詩学」, ガストン・バシュラール
「忘れられた日本人」, 宮本常一
「The Conversation series, 'Yona Friedman and Hans Ulrich Obrist'」

主催:建築学科研究室(担当=源愛日児教授、臼田桃子助手)
コーディネーター:西尾聡志(本学科非常勤講師)

|イベント|2015年7月 4日 12:45 |ページトップ↑

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